「キツネと出会う ~『星の王子さま』」
王子の目の前に現れたキツネは、王子に「仲良しに成りたい」と申し出る。
キツネは、仲良しに成れた時に、今まで目にしていた景色が変化を起こす
ことを王子に説明する。
出会って親しくなる前の相手のことは、その他一般と同じで、自分とは、
無関係の存在であって、別に、居ても、居なくても、どっちでもいい存在。
それが、親密な関係に成ると、互いに離れられない、この世で、唯一無二
かけがえのない、大切な存在に変わる。大切な存在が出来たことによって、
同じ事を繰り返し行って暮らしている退屈な毎日は、ポカポカな気持ち良い
日差しに当たっている様な、あたたかな気分の毎日に変わる。大切な存在が
訪問に来てくれることを思ったら、普段は、耳にしたら直ぐに穴に戻って、
身を隠さなくちゃいけない、警戒してばかりいる足音は、まるで音楽を聴いて
いるかの様に変わる。目にする景色だって、いつもは何とも思わない麦畑は、
麦の穂が黄金色に変化する秋には、王子の金髪を思い起こさせてくれて、
風に吹かれるのも嬉しい気分にさせてくれる。仲良しに成れた時、まわりの
物事や景色は、今までとは全く違う表情に変化する。
キツネは、説明を終えると、再び「仲良くしておくれよ。」と、王子に
申し出る。しかし王子は「仲良く成りたいけど、自分には時間が無いよ。」
と言った。更に加えてこう言った。「友だちも見つけなきゃならないし、
知らなきゃならないことが、沢山あるんでね。」と。
キツネは知っている『時間が無いからって、合理的方法として、出来合いの
ものを手に入れる。でも、それじゃ、何にも、分かりはしない。分かるには
時間ってものが要る。でも、理解するための時間が、人間にはいつも無い。
でも、仕事も、友だちも、出来合いものを売ってる店なんてありはしない。』
キツネは言った。「じぶんのものにしてしまったことでなけりゃ、なんにも
わかりゃしないよ。」って。。。
今日はここまでです。読んでくださって、ありがとうございました。
ちゃんと自分の体を労わってね。 じゃぁ、またね。