「 キツネの話 ~『星の王子さま』」
キツネは「じぶんのものにしてしまったことでなけりゃ、なんにもわかりゃ
しないよ。」と言った。これは、仕事、友だち、恋人、恋愛、成功や達成と
いった事だけじゃない。悦び、嬉しいって事だけじゃない。悲しみや苦しみ
も同様。離別、病気、事故、災害といった事も同様。当事者にしか、分から
ない、たとえ、親子でも、兄弟姉妹でも、「じぶんのものにしてしまった
ことでなけりゃ、なんにもわかりゃしないよ。」その人の立場でしか分から
ないことがあるんだよ。だから、人と人は、いつだって思いやりが大事。
キツネは言った。
付き合いには、辛抱が大事。少しずつ、じっくり。
付き合いには、礼節が大事。ゆっくり、丁寧に。
付き合いには、規則が大事。慎む、控える、礼儀正しく。
付き合いには、思いやりが大事。相手の気持ちを想像すること。
それから、付き合いには、絶対的ルールがある。「出会には、別れがある。」
「出会ったら、別れる。」
王子は言う。「別れは泣いてしまうほど悲しい。出会って仲良く成っても、
悲しくて泣く事になるなら、何もいいことなんか無いじゃないか」って。
キツネは答えた。「いや、ある。麦ばたけの色が、あるからね」と。
今までは何とも思いはしなかった麦畑なのに、秋に、麦の穂が、黄金色に
輝くと、王子の金髪を思い起こさせてくれて、王子を思い出させてくれる。
もう一度 会いたい でも その思いが 叶わなくても 今のままで 幸せだと思う。
想う人がいる それだけで 幸せだと思う様に やがてなる。
今日はここまでです。読んでくださってありがとうございました。
いつか会えるといいですね。それまでは、体に気を付けて元気でいてくださいね。