「秘密 ~『星の王子さま』」
キツネとサヨナラする前に、王子は、砂漠のバラを、もう一度、見に行った。
バラたちは、美しいけれど、ただ咲いているだけで、王子の大切な一輪の
薔薇の花とは、まるっきり違う。王子の薔薇は、王子が水を掛けてあげて、
王子が覆いガラスを被せて、王子が風を避けて、王子が毛虫を駆除して、
王子が面倒を見てあげた、この世で唯一の、王子の大切な、王子の薔薇。
キツネは王子に「秘密」を教えてあげる。
こころでみなくちゃ ものごとはよくみえないってことさ かんじんなことは
めにはみえないんだよ
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。」
「 かんじんなことは、 目に見えないんだよ。」
王子は砂漠に戻る。そこで、砂漠に不時着した飛行機乗りと会話する。
夜空に輝く星を見て言う。
「星があんなに美しいのも、目に見えない花が一つあるからなんだよ‥」
月光を浴びて不思議に光り輝く砂漠の砂を見て言う。
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ‥」
飛行機乗りが言う。
「そうだよ、家でも星でも砂漠でも、その美しいところは、目に見えないのさ」
モノは見る人によって違うモノになる。夜空に輝く星も、人はそれぞれ違った
目で星を見る「船乗りには命の航海図」「旅人には大切な道標」「学者には研究
対象」中には「ちっぽけな光」と思う人もいる。砂漠で、王子と出会った飛行機
乗りにとっては、目に見える星は、王子の笑顔を思い起こさせてくれる星。
数日後、砂漠で、王子は毒蛇に嚙まれてしまい、自分の星に帰って行きました。
王子は一輪の薔薇を想い続けました。王子の心の中の薔薇の姿は、いつも満ち
光り輝いています。
たいせつなことは目に見えないんだよ。
いちばん大切なものは目に見えないんだよ。
目では、何も見えないよ。心でさがさないとね。
『星の王子さま』おわりです。読んでくださって、ありがとうございました。
☆あなたが毎日ご無事で健康でいますように☆
☆あなたが笑顔に溢れて元気でいますように☆
☆あなたが満ちて輝いてお幸せでありますように☆